「自分と他人の意見に耳を傾けること」Lさん・30代・男性・身体症状症・事務職・通所期間２年

■アイトライさいたまセンターを利用するきっかけ

長時間残業から体調不良が常態化し退職をしました。約２ヶ月間自宅療養をしていました。心療内科の主治医と面談時に転職活動に向けての前向きになれないと相談したところ、リワーク施設に通ってまずは規則正しい生活リズムを作る事、色々な就労移行支援事業所があるから自分に合った所を選んでくださいとアドバイスを受けたのがきっかけです。

アイトライさいたまセンター以外にも体験や見学をしてみましたが、その中でこちらを選んだ理由は、大きく分けて5つあります。

①プログラムのレベルが自分にとって適切な難易度に感じた事です。ここなら自分のスキルアップができると思いました。特にマネジメント講座は全く今まで学習した事の無い内容だったので大変勉強になりました。見学した就労移行の中には、作業が中心で社会人経験のある自分のスキルアップには繋がらないと思えるプログラムの所もありました。

②一日が午前2コマ午後2コマになっていて自分でやる事を決める個別訓練とスタッフさん主導で行われるプログラムが2コマずつあり、気分が乗らない日でもプログラムに参加すれば一日全部を無駄にしてしまうという事は無いと思った事。

③お弁当が選べるという点。他の就労支援でもお弁当は出るのですが、今日は○○弁当という感じで選べないので、その日の気分でお弁当を選べるアイトライは食べ物の好き嫌いの多い自分に合っていると思いました。

④座席が毎回ABCと異なるグループの席に割り振られるのですが、割り振られた所に絶対に座らなければならないという事もないので、毎日同じ席に座っている利用者さんもいます。この辺の融通の利く感じも自分に合うと感じました。

⑤体験で通所するうちに、スタッフさんの落ち着いた雰囲気に安心した事。

また利用者同士はグループで行うプログラムで自然と打ち解けられますし、話しかけてくれる人が多く馴染み易いという印象だったので正式に通所する事にしました。

■アイトライさいたまセンターに通所してよかったこと

同じ状況、同じ目標に向かう利用者さんが沢山いることです。アイトライは就労支援施設なので利用者さんは、全員無職か休職中です。ですから無職であることや休職中であることを隠す必要がないです。また利用者さんの人数も多く、若い人から年長者の方までが揃い、利用者さんの今までの社会経験などを聴けた事も良かった点です。

同じ目標に向かうという点では個別訓練の時間に資格取得のための勉強している利用者さんが多く、自分もMicrosoft Office Specialistの資格を取得したのですが同じ目標を持った利用者さん同士で「受験料高いよね」「模擬試験何点とれた？」等情報交換や励ましあいながら合格する事が出来ました。1人では達成出来なかったと思います。

またPCスキルアップ講座は参加者の多いプログラムで退職前は疑問があっても取りかかっている作業を終わらす事に必死で出来なかった基本的なオフィスソフトの要素や機能に落ち着いて取り組む事ができた事は仕事に必ず役に立つと思います。SST（ソーシャルスキルトレーニング）や、新聞読解も印象深いです。

グループワークのプログラムで「自分の意見を言う」事は得意でも「自分と違う意見に耳を傾ける事」が不得意だったのですが、欠点に気付かせて頂いた事にとても感謝しています。

■就職が決まった今の気持ち

現在は、就職が決まった喜びと、２年間もお世話になったアイトライを離れる寂しさが半分半分という感じです。利用者さんが就職を決めて壮行会があると苦労が報われて良かったなと思う反面、焦る気持ちもありました。今回採用頂いた部署が未経験の分野なので不安も沢山ありますが、今までの職業経験とアイトライで教わった事を活かして馴染めたらと思っています。

今は人に慣れ、会社に慣れ、仕事に慣れるのが目標です。新しい環境への不安はあります。しかしアイトライには3年間定着支援があります。相談できる人がいるという事は、困難な時にきっと自分の支えになると思っています。

困難にぶつかった時に解決するのは自分です。しかし適切に周囲の助けを借りられる事もその人の能力である事、これもアイトライで沢山学んだ事の一つです。

■就職を目指している方へのメッセージ

今回は私にとって3回目の就職活動になります。新卒の就職活動と転職活動は一人で行いました。その時も不採用通知は山の様に頂きましたが、今回が違う点は、一緒に不採用通知にガッカリしてくれる人が沢山いる事です。不採用通知を受け取ったら、利用者さんに不採用通知来たよと話しかけてみて下さい。別に不採用通知が採用通知に変わる訳ではありませんが、少し心が軽くなると思います。

就職ができたのは、スタッフさんの親身なサポートと同じ目標を持った利用者さんの存在があったからです。迷ったときには立ち止まって色んな人に相談してみて下さい。アイトライは他の支援機関と連携を取ることを嫌がらないので、自分にあったプランで自分らしく取り組んで下さい。