ストレスマネジメント講座 ~認知行動療法~

こんにちは。就労移行支援事業所アイトライさいたまセンター、スタッフのAです。
先日、『ストレスマネジメント講座』を開催致しました。

 

今回も、引き続き「認知行動療法」です。
総仕上げとして、日々の生活に取り入れられる「トリプルカラムシート」が書けるようになることを目標に、思考訓練を行いました。

 

 

トリプルカラムシートとは、

「認知行動療法」を自分で行う上でとても便利な作業シートです。
3つの枠の中に、下記の項目を書き込んで使います。

 

① ある出来事に対する自動思考、その時の気分(%)

? 認知の偏りのタイプ

③ 適応的思考、新たな気分(%)

 
例えば、友人のメールをして「週末に会おう」と誘ったが返事が返ってこないという出来事に対し、自動思考が、「私と会っても楽しくないと思っているんだ。嫌われてしまったのかもしれない。」その時の気分が、「孤独 95%、 悲しい 85%、 自己嫌悪 80%」だとしたら、それをそのまま①の欄に書きます。
気分に関しては、ある程度適当でよいのですが数字で表すことがポイントです。

 

 

次に、①の自動思考に注目し、認知の偏り(ゆがみ)のタイプに気付きます。
代表的な認知の偏りのタイプは、

「全か無か思考(白黒思考)」「マイナスか思考」「レッテル貼り」など、10種類あると言われています。
①で出てきた自動思考がその10種類のうちのどれなのか考えます。

この例だと、メールの返信がないだけで嫌われてしまったと感じている(マイナスな解釈を加えている)ところから、「マイナス化思考」になりますので、それを?の欄に書きこみます。

 

 

最後に、①の自動思考を客観的に分析し反証を挙げ、偏った自動思考に修正を加えます。
この例でいうなら、例えばこのようになります。
「仕事が忙しかったりしてすぐに返事を送れないことは誰だってある。
すぐに返事をしなければならないようなメールでもない。
彼女から誘ってくることも多いのだから、嫌われているとは考えにくい。」

 
これをこのまま③の欄に書き込み、さらに、この新しい考えを取り入れたことによりどのように気分が変化をしたのか、再度、この時の気分を数字で表します。
例えば、「孤独 60%、 悲しい 50%、 自己嫌悪 45%」といった感じです。

 

 

①と③を比較すると、「孤独」「悲しい」「自己嫌悪」といった感情を表す数字が小さくなっていることがわかります。
新たな考えを取り入れたからと言って、すぐに嫌な気分がなくなるわけではないですが、

新たな考え方が定着するにしたがってこの数値はどんどん低くなっていくそうです。

 
講座の中では、出来事から自動思考を見つけ出す練習や、気分を数字で表す練習、認知の偏りのタイプを判別する練習などを行いました。

やってみた感想としては、やはり「難しい!!」ですね。
理論を理解する事、自動思考を修正する事、どれもとても頭を使い、難しいと感じました。

 
このトリプル・カラム・シートですが、1回きりではなく、習慣にすることに意味があるそうです。
一日の終わりに、トリプル・カラム・シートに向かい、その日の出来事を思い出し、その日浮かんだ自動思考を振り返ることで、自分が陥りやすい認知の偏りのタイプが分かってきたり、辛い気分にさせている自動思考に気付き、その日のうちに修正することで辛い気持ちやストレスを軽減出来るようになります。

なかなか体得するのは難しいかもしれませんが、認知行動療法に興味がある方は、まずは日々の習慣に取り入れて頂けたらと思います。

 
『ストレスマネジメント講座』ですが、次回から「認知行動療法」から離れ、また違う内容で行いたいと考えています。

 
見学の方も大歓迎です。
講座へのご参加をお待ちしております。

 

 

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